怒りの扱いは大人のたしなみ、なのです。
「怒り」のエネルギーが教えてくれるもの
わたしは、「怒り」の扱いがとても苦手でした。
「素晴らしい人は怒らない」という、とんでもない勘違いをしていたからです。
以前のわたしは、なるべく怒らないようにしていたし、怒らない自分を誇らしく感じていました。
怒っている人を見るのは苦手で、怒っている人を見下してもいました。
そんなわたしが、夫の不倫を通して学んだことが「怒りは自分の強い味方」だということでした。
「喜怒哀楽」の感情は、一つだけ感じるということは不可能です。
喜びだけを感じることも、楽しいことだけを感じることもできません。
「喜怒哀楽」は全て感情というエネルギーです。
人間は、感情のエネルギーを波動として受け取っています。
怒りのエネルギーを避けようとするなら、波動の感受性を下げるしかありません。
波動の感受性が下がると、すべての感情のエネルギーを感じづらくなってしまいます。
以前のわたしは、怒りだけを抑えているつもりでしたが、実際は「喜び」や「楽しさ」を感じる力を鈍らせていたのです。
そこで、わたしは「怒り」に向き合いました。
怒りの感情の扱い方を学べば、人生の彩はグンと増します。
目に映るものに”生”が宿ります。
感情を感じることで、自分を知ることができるようになり、とても生きやすくもなります。
怒りの感情の扱いが苦手な方は、ぜひ参考にしてみてください。
こちらの本もおすすめです。
怒りは潜在意識からのメッセージ
怒りのエネルギーは、外側からやってくるものではありません。
「怒り」は、潜在意識からやってくるのです。
潜在意識下にある、その人特有の思い込みや思考が創るものが怒りなんですね。
外側にどんなに怒りを抱かせるような出来事が起こったとしても、怒りを感じた本人の持つ「思い込み」や「思考」が怒りのエネルギーを創り出すのです。
怒りを感じるということは、感情を抑制しているサインでもあります。
怒りの感情は、「わたしの心の声を聴いてよ!」という潜在意識からのメッセージなんですね。
怒りが生まれるメカニズム
怒りを感じるのは、”自分の思い込みや思考”と”起きた事象”の間に違和感があるから。
例えば、自分の期待と現実が大きく違った時、そのギャップに怒りを感じます。
自分の「思い通りにしたい、コントロールしたい」という氣持ちが強い場合も怒りを感じやすくなります。
「こうあるべき」という思い込みや「こうあって欲しい」という思考と違う現実が現れた時、怒りが生まれるのです。
怒りのコントロールの3ステップ
怒りのエネルギーは、扱い方次第で良薬にも毒薬にもなり得ます。
怒りのエネルギーは、自分の工夫次第で扱いやすいものにできます。
怒りへの対処法を学び、鍛錬することで生きやすくもなります。
まずは、怒りのエネルギーを自分でコントロールする方法をお伝えしますね。
step1.怒りのエネルギーを感じる
怒りの感情が湧き上がった時、最初にしっかりと怒りを感じましょう。
怒りに任せた言動をする前に、まず「怒り」を感じるのです。
短氣な人や怒りをコントロールすることを意識しだしたばかりのときは、難しく感じるかもしれません。
けれど、「怒りを感じるのだ」と意識することで段々とできるようになります。
怒りを感じるということは、「結果」を見ることでもあります。
怒りを感じたのなら、そこには必ず「原因」がありますよね。
怒りを活用するには、怒りの「原因」を見つけることが必要になるのです。
「怒りの原因」を知るためにも、結果である「怒りのエネルギー」をしっかりと感じてください。
step2.怒りの原因を分析する
怒りを感じたら、その「原因」を探ります。
先ほどもお伝えしましたが、怒りのエネルギーは外側からやってくるものではありません。
自分の思い込みや思考が創り出した「感情」なのです。
自分のどんな思い込みや思考が怒りに繋がったのかを探り、見極めることは怒りからのメッセージを受け取ることでもあります。
怒りに限らず、「感情」というエネルギーは自分の内側が創り出したものです。
どんな感情も自分で創り出したものなので、本来、自分で癒したり対処することができるのです。
自分の感情を見極め、責任を取ることは成熟した大人であるための必要条件なのです。
step3.怒りの感情に対処する
怒りを感じ、原因を分析できたら、次は「怒りの感情の対処」をしていきます。
怒りの対処法は、怒りを表現することから始めます。
【怒りの表現方法】には、以下の3つの種類があります。
①攻撃的な表現…自分の気持ちだけを伝える。他人の氣持ちは考慮しない。
②非主張的な表現…自分の氣持ちは後回し。他人の氣持ちを優先する。
③アサーティブコミュニケーション…相互理解を深めようとする自己表現。自分の氣持ちも他人の氣持ちも大切にする。
感じた怒りの原因がわかったなら、その怒りをどう表現するのかを選択しましょう。
わたしが「怒り」について学び、初めて知ったのが③の「アサーティブコミュニケーション」でした。
怒りをコントロールすると聞くと、性格を変えることのように感じます。
実際は、「伝え方」を変えることなんですね。
自分の氣持ちを大切にして伝えながら、相手とも誠実に向き合うことは、エネルギー的に見ても波動が高いものになります。
「怒り」の感情の活用法
ここからは、怒りのエネルギーを実際に活用する方法についてお伝えします。
怒りの対処法を学び、表現することができるようになると「怒り」を恐れることが無くなります。
恐れることなく「怒りのエネルギー」を感じることで、「喜怒哀楽」全ての感度が上がります。
わたしは、怒りを感じることを自分にゆるせるようになってから、喜びや楽しさなどの「しあわせ」を感じる感度がグンと上がりました。
怒りの感度も上がるので、怒りを感じる機会も増えます。
「そんなの楽しくないじゃない!」と感じますか?
けれど、実際は小さな怒りを見逃すことが減り、その都度対処できるようになったことで溜め込んだ怒りが爆発することがなくなりました。
結果、とても生きやすくなりました。
怒りは感情です。
感情はエネルギーです。
怒りのエネルギーの扱い方を学び、活用できるようになるとエネルギーの循環が高まります。
怒りは二次感情、怒りの前にある一次感情を見つけよう
怒りの感情は、「二次感情」と言われる感情です。
二次感情は、「一次感情」を感じた結果、生まれるものです。
怒りには、その元になる感情が隠れているのです。
怒りを活用するには、元となった「一次感情」を自ら理解することが必要です。
「一時感情」を理解して、言語化し表現しなければ、相手に伝えることはできません。
怒りを相手に理解してもらえなくなるのです。
一次感情の代表的なものは、「不安、恐れ、悲しみ、寂しさ、落胆、心配」などがあります。
二次感情である「怒り」の元には、このような感情が先に存在しているのです。
怒りのエネルギーを活用するときに必要になるのが、怒りの元になった一次感情を理解し言語化する力。
この一時感情を探る妨げになるのが、事実と感情を混同してしまうことです。
一時感情を探るためには、常にいろいろな視点で物事を捉え考える力が必要になります。
怒りの感情の扱いが上手な人が魅力的なのは、視点の広さや高さを持っているからでもあるのです。
怒りの正しく表現して活用する方法
怒りの感情を表現するということは、一次感情を伝えることです。
その順番は、以下のような流れがおすすめです。
①事実を主観を交えず伝える。
②一次感情を伝える。
③自分の欲求、願望を伝える。
④相手に選択してもらう。
⑤次の言動を決める。
自分の一時感情を伝えることは、弱みを見せることでもあります。
傷つきやすい部分、本心を晒すことなのです。
慣れない間は、抵抗を感じることもあるでしょう。
けれど、怒りを怒りのまま伝えることは、相手を攻撃することです。
攻撃された相手は、もちろん攻撃を返してきます。
そのままでは、お互いを理解し合うことはできないのです。
怒りに任せて相手を責めることで得られるものは、空虚感や孤独感です。
怒りを活用することで得られるのは、相互理解という高い波動の感情なのです。
自分の一次感情を伝えることができたら、次に伝えるのは自分の欲求や願望です。
欲求や願望を探るときは、ぜひノートを活用してみてください。
ノートを書くときに意識を向けるのは、「相手にどうして欲しいと感じているのか?」「自分はどうしたかったのか?」です。
ノートに書き出したことは、自分の望みです。
怒りから自分の望みを導き出せるのも、怒りの活用法の一つですね。
自分の望みが出てきたら、望みを叶える方に意識を向けましょう。
自分一人で叶えることができるのなら、自分で自分の望みを叶えてあげる。
相手に協力してもらう必要があるときは、相手に伝え、相手の選択を聞きましょう。
相手の選択が自分の意図したものと違う場合、また怒りが出てくることもあるでしょう。
その怒りにもまた、丁寧に向き合うことは自分のエネルギーを整えることにもなります。
「怒り」の感情のエネルギーが持つ可能性
怒りの感情についてお伝えしてきました。
怒りのエネルギーは、強いものです。
エネルギーが強い分、振り回されている間は苦しみを感じやすくなります。
せっかく強いエネルギーを持つ「怒り」なら、活用する方がわたしは好ましく感じます。
実際に、わたしが怒りのエネルギーを活用して変化したことは、
・どんな自分でも受け入れられる自信が得られた
・怒りの感度が上がることで、しあわせの感度が上がった
・怒りで相手を責めることがなくなり、無駄な争いがなくなった
・弱みを晒すことができるようになり、あるがままの自分で居られるようになった
・相手の怒りの元を想像する力がつき、理解し合うことができるようになった
・子どもに怒りをぶつけることが減り、イライラがなくなった
・怒っている人と接する機会が格段に減った
・自分の思い込みを知り、緩めることができるようになった
など、たくさんあります。
あらゆる感情は、自分だけの宝物です。
「怒り」を嫌わず、避けることなく、上手に向き合うことで可能性は広がっていきます。
セッションでは、怒りのエネルギーのコントロール方法や怒りから潜在意識へのアプローチをしていきます。
怒りの元である一次感情を探るのは、怒りが大きいほど難しくなります。
怒りが大きいということは、エネルギーが強いということ。
強い怒りの処し方がわからないという方や怒りのエネルギーを活用したいという方も、ぜひセッションをご利用ください。